【がっちりマンデーで紹介】1Passwordでパスワード管理を自動化!
2025年5月25日(日)放送のTBS系経済情報バラエティー番組「がっちりマンデー!!」にて、「インターネットに入り込んでがっちり!!」
というテーマで、デジタルアクセルズがパスワード管理ツール「1Password」を正規販売代理店として紹介しました!
情報システム部門の責任者として、日々のパスワード管理に頭を悩ませていませんか? 従業員が個人でパスワードを管理している現状では、セキュリティーリスクが高まるだけでなく、業務効率も低下してしまいます。特に、複数のシステムやアプリケーションを導入している企業では、パスワードリセットやアカウント管理に多くの時間とリソースが費やされています。
この記事では、「1Password Business」を活用して企業のパスワード管理の自動化を進める方法について詳しく解説します。パスワード管理の課題から具体的な設定手順、メリットまで、情シス担当者が知っておくべき内容を網羅していきます。IT部門の負担を軽減し、組織全体でのセキュアなパスワード管理を実現しましょう!
1Passwordとパスワード自動化についてさらに読みたい方は、あわせて「1Passwordで実践!パスワードはどこまで自動化できるのか」もご覧ください。
はじめに:なぜ企業のパスワード管理に自動化が必要なのか
企業におけるパスワード管理は、情報セキュリティーの基盤となる重要な要素です。しかし、多くの企業では依然として手作業など非効率的な方法でパスワード管理が行われているのが実情ではないでしょうか。セキュリティーリスクや業務効率の低下につながる問題ではありますが、管理方法を効率化できないと、部門横断的に管理を進める上で限界があります。1Password Businessで、どこまでパスワードの管理を自動化できるのか、見ていきましょう。

企業パスワード管理の現状
現在、多くの企業では従業員が個人でパスワード管理を行っている状況が一般的です。その結果、以下のような問題が発生しています。
- 従業員がパスワードをメモ帳やスプレッドシートに保存している
- 簡単なパスワードを複数のサービスで使い回している
- パスワードを忘れてヘルプデスクに問い合わせが殺到している
- 退職者のアクセス権限が適切に管理されていない
- 部門間での安全なアカウント共有の仕組みがない
御社ではどうでしょうか? こういった状況下では、情報セキュリティーの維持は難しく、IT部門の負担は増大する一方です。企業の規模が大きくなればなるほど、これらの問題は深刻化する傾向にあります。
パスワード管理の課題とは
では、その結果として実際に起こり得る現象は、どんなものでしょうか? こちらも自社に当てはめて考えてみてください。
セキュリティー面の課題
- 脆弱なパスワードの使用(「company123」「password123」など)
- パスワードの使い回しによる被害の連鎖リスク
- パスワードの不適切な共有(メール、メッセージアプリなど)
- 退職者のアクセス権が残存するリスク
運用面の課題
- パスワードリセット対応に費やされるIT部門の時間
- アカウント発行・変更・削除の管理コスト増大
- パスワードポリシーの徹底の難しさ
- 複数デバイスでの一貫したパスワード管理の困難さ
これらの課題は、企業のセキュリティーリスクを高めるだけでなく、業務効率の低下や人的コストの増加にもつながっています。
自動化するメリットとは
パスワード管理を自動化することで、以下のような具体的なメリットが得られます。
- セキュリティーの強化:強力なパスワードの自動生成と管理により、セキュリティーレベルが向上します。
- 業務効率の向上:パスワード入力の自動化により、ログイン時間が短縮され生産性が向上します。
- コスト削減:パスワードリセット対応などのヘルプデスク業務が削減され、IT部門のコストが低減します。
- コンプライアンスの維持:パスワードポリシーの統一的な適用が可能になり、セキュリティー監査に対応しやすくなります。
- アクセス管理の最適化:誰がどのリソースにアクセスできるかを一元管理でき、情報漏洩リスクを軽減できます。
自動化によってこれらのメリットを享受することで、企業全体のセキュリティーレベルと業務効率を同時に向上させることが可能になります。
1Password(ワンパスワード)Businessのパスワード管理自動化の概要
1Password Businessは、企業規模のパスワード管理を自動化するための強力なツールです。単なるパスワードの保存だけでなく、組織全体でのセキュアな情報共有や権限管理など、企業のセキュリティーニーズに応える多様な機能を提供しています。

1Password Businessとは?
1Password Businessは、企業向けに設計されたパスワード管理ソリューションです。以下のような特徴があります。
- 組織全体でのパスワード管理
部門、チームごとの粒度の細かい権限設定が可能です。 - 中央管理機能
管理者はユーザーアカウントの管理、ポリシーの設定、適用が可能です。パスワード要件の強制、アカウント作成の管理、自動ロック設定、緊急キットの管理、アイテム共有設定、チームポリシー、2要素認証の管理などが含まれます。 - 監査機能
従業員のアクセス権の適切性を確認し、退職時にどのパスワードを変更する必要があるかを管理できます。Watchtower機能は、データ侵害、弱いパスワード、重複アイテム、2要素認証のサポート状況など、アカウントのセキュリティー上の問題について通知します。1Password Businessでは、Business Watchtowerレポートを使って、全ての共有保管庫で報告されたセキュリティーの問題を確認できます。 - マルチプラットフォーム対応
macOS、Windows、iOS、Android、Linux、ChromeOS、コマンドラインなど、さまざまなプラットフォームに対応しています。各プラットフォーム向けに専用アプリやブラウザー拡張機能があります。 - エンタープライズレベルの暗号化
1Password内の全てのデータは、AES-GCM-256認証付き暗号化によって安全に保管され、常にエンドツーエンドで暗号化されています。1Password側でもユーザーデータの内容を知ることはできません。 - シングルサインオン(SSO)との連携
1Password Businessでは、SSOを使ってロックを解除するオプションが提供されています。Auth0、Google、JumpCloud、Microsoft Entra ID、Okta、OpenID Connectなど、さまざまなIDプロバイダーとの連携設定が可能です。
これらの機能により、企業規模でのパスワード管理が効率的かつセキュアに行えるようになります。従業員個人のパスワード管理から、組織全体での統合されたアプローチへと移行することが可能です。
何が自動化できる?
1Password Businessでは、パスワード管理に関する様々なプロセスを自動化できます。主な自動化機能は以下の3つです。
パスワード生成・保存の自動化
1Password Businessは、強力なパスワードの生成と保存を自動化します。
- 強力なパスワードの自動生成:アカウント用に強力なパスワードを生成できます。
- ブラウザー拡張機能による自動保存:ウェブブラウザーでのログイン情報の保存と自動入力が可能です。
- 重複パスワードの検知:Watchtowerが重複パスワードを検知し通知します。
- データ漏洩時の脆弱性チェック:Watchtowerがデータ侵害の影響を受けたアイテムについて通知します。
これらの機能により、従業員は強力で一意なパスワードを簡単に使用でき、パスワード管理の負担が大幅に軽減されます。
安全な共有の自動化
チームや部門間でのパスワード共有も安全に自動化できます。
- 保管庫によるアクセス制御:保管庫を使用してアイテムを整理し、他のユーザーと共有できます。1Password Businessは、保管庫に対して13種類の異なる権限を提供し、従業員がアクセスできる内容や実行できる操作を詳細に制御できます。管理者または所有者は、保管庫へのサービスアカウントアクセスを制御できます。
- 権限の自動適用:グループを使用してConnectサーバーの権限を管理できます。SCIMによる自動プロビジョニングでは、グループ同期もサポートされており、グループメンバーシップの変更が1Passwordにも反映されます。
- 安全な共有リンク:1Passwordアカウントを持っていない相手とも、アイテムのコピーを安全なリンクで共有できます。リンクの有効期限やアクセス可能なユーザーを設定できます。
- アクセス記録の自動ログ:誰がいつ共有パスワードにアクセスしたかなどの使用状況は、レポートとして確認できます。イベントレポート機能も利用可能です。
メールやチャットでの安全でないパスワード共有がなくなり、コンプライアンスとセキュリティーが向上します。
アカウント管理の自動化
従業員のライフサイクル管理も自動化できます。
- ユーザープロビジョニング:SCIM(System for Cross-domain Identity Management)を使用した自動プロビジョニングをサポートしています。Google Workspace、JumpCloud、Microsoft Entra ID、Okta、OneLogin、Ripplingなどの主要なIDプロバイダーと統合し、ユーザーの作成、属性の更新、非アクティブ化(停止)を自動化できます。
- アクセス権の自動割り当て:グループベースで権限を設定し、アクセス権を管理できます。SCIMのグループ同期機能も活用できます。
- 退職プロセスの自動化:SCIMを使用してユーザーを非アクティブ化することで、退職者のアクセス権を自動的に削除するプロセスに組み込むことができます。レポートは、退職時に変更が必要なパスワードを特定するのに役立ちます。CLIを使用して複数人のアカウントリカバリーを一括で開始することも可能です。
- ロールベースのアクセス制御:グループと保管庫の権限設定を組み合わせることで、職務に基づいたアクセス制御を実現できます。
- アクティビティーレポート:使用状況や異常なアクセスパターンを監視するためのレポート機能やイベントレポート機能が提供されています。Watchtowerもセキュリティーの問題を自動検知し通知します。
このように、IT部門の管理負担が大幅に軽減され、セキュリティーリスクも低減します。
具体的な自動化の設定手順
1Password Businessを導入して自動化を実現するためには、いくつかの重要なステップがあります。ここでは、効果的なパスワード管理自動化のための具体的な設定手順を説明します。

ユーザーとグループを管理する
1Password Businessでは、組織構造に合わせたユーザーとグループの管理が可能です。以下の手順で設定を進めましょう。
- 管理者アカウントの作成
- 管理コンソールにアクセスし、管理者アカウントを設定
- 複数の管理者を指定し、責任を分散させることを推奨
- ユーザーの追加
- 管理コンソールから「ユーザー」→「招待」を選択
- メールアドレスを入力し招待メールを送信
- 一括インポートを使用して複数ユーザーを一度に追加することも可能
- グループの作成
- 「グループ」→「新規グループ」を選択
- 部門やチームに対応するグループを作成(例:IT部門、経理部、営業部など)
- ユーザーをグループに割り当て
- ユーザー権限の設定
- チーム管理者(特定の保管庫のみ管理可能)
- リカバリー(他ユーザーのアカウント回復が可能)
- 一般ユーザー(通常のアクセス権)など、適切な権限を設定
ユーザーとグループの構造を組織の実際の構造に合わせることで、アクセス管理が容易になり、セキュリティーが向上します。
保管庫とアクセス権限を設定する
保管庫は1Passwordにおいてパスワードやセキュアな情報を保存する場所であり、適切な設定が重要です。
- 保管庫の作成
- 「保管庫」→「新規保管庫」を選択
- 目的に合わせた保管庫の作成(例:「社内システム」「顧客アカウント」「開発環境」など)
- 各保管庫の説明と用途を明確に記載
- アクセス権限の設定
- 各保管庫に対して適切なグループや個人にアクセス権を付与
- 読み取り専用/編集可能/管理者権限など、適切な権限レベルを設定
- 最小権限の原則に基づき、必要最小限のアクセス権のみを付与
- 共有設定の構成
- 保管庫内のどの情報が共有されるかを設定
- 特定の機密情報を共有から除外する設定も可能
- セキュリティーポリシーの適用
- パスワード強度の最小要件の設定
- 自動ログアウト時間の設定
- 2要素認証の要件設定
適切な保管庫設計とアクセス権限の設定により、ルールに基づいたセキュアな情報共有を実現できます。
ブラウザー拡張機能を展開する
1Passwordの自動化機能を最大限に活用するためには、ブラウザー拡張機能の展開が必須です。
- 展開計画の作成
- 対象ブラウザーの特定(Chrome、Firefox、Edge、Safariなど)
- 展開のタイムラインと段階的なプラン
- 一括展開の設定
- グループポリシー(GPO)や管理ツールを使用した一括展開
- MACと配布パッケージの作成
- 初期設定の構成
- 自動保存と自動入力の有効化
- パスワード生成規則の設定
- ユーザー体験の最適化設定
- 従業員向けガイダンスの準備
- 基本的な使用方法のガイド作成
- ショートカットキーの案内(Ctrl/Cmd + \でのログイン自動入力など)
- よくある質問と回答の用意
ブラウザー拡張機能は1Passwordの自動化の中核となる部分であり、全ユーザーへの適切な展開が自動化の成功に直結します。
SSO(シングルサインオン)と連携する
1Password BusinessはSSOシステムと連携することで、既存の認証インフラストラクチャーとの統合が可能です。
- SSO提供元の設定
- Okta、Azure AD、Google Workspaceなど対応するIdPを選択
- 1Password管理コンソールでSSOを有効化
- SAML統合の構成
- IdP側での1Password SPの設定
- 証明書とメタデータの交換
- テスト認証の実施
- ユーザー同期の設定
- SCIM(System for Cross-domain Identity Management)の設定
- プロビジョニング自動化の構成
- グループマッピングの設定
- 認証フローの最適化
- 2要素認証の統合
- セッション期間の設定
- 条件付きアクセスポリシーの適用(可能な場合)
SSOとの連携により、ユーザーは企業の既存認証情報で1Passwordにアクセスでき、アカウント管理の自動化が促進されます。
自動化によるメリット
1Password Businessによるパスワード管理の自動化は、企業に多くの具体的なメリットをもたらします。導入することで得られる主な効果について、詳細に解説します。

メリット1:ヘルプデスクの負担の軽減
パスワード管理の自動化により、IT部門とヘルプデスクの業務負担が大幅に軽減されます。
パスワード忘れを撲滅できる
パスワード忘れによる問い合わせは、多くのIT部門にとって最も頻度の高い対応の1つです。
- 問い合わせ数の削減:1Passwordの導入により、パスワード忘れによるヘルプデスク問い合わせが大幅な削減が見込めます。
- 自己解決の促進:ユーザーは1Passwordに保存された情報を自分で参照できるため、IT部門への依存が減少します。
- パスワードリセットの削減:記憶する必要がないため、パスワードを忘れるというシナリオ自体が大幅に減少します。
- 複雑なパスワードの採用:自動生成された複雑なパスワードを使用しても、記憶する必要がないため問題が発生しません。
パスワード忘れの撲滅は、直接的なコスト削減と生産性向上につながります。
ロック解除作業を削減できる
アカウントのロックアウトや認証関連の問題も大幅に減少します。
- ロックアウトの防止:正確なパスワードが自動入力されるため、誤入力によるアカウントロックが減少します。
- 自動ロック解除ワークフロー:特定のシステムでロックアウトが発生した場合でも、管理者が迅速に対応できるプロセスを構築可能です。
- 多要素認証の効率化:1Passwordは多要素認証コードも管理できるため、認証の複雑さによる問題も減少します。
- パスワードポリシー違反の減少:自動生成されたパスワードはポリシーに準拠するため、ポリシー違反によるアカウントロックも減少します。
これらの改善により、IT部門は戦略的な業務により多くの時間を割くことができるようになります。
メリット2:セキュリティーリスクの低減
パスワード管理の自動化は、セキュリティー体制の強化に直接貢献します。
脆弱なパスワードを排除できる
自動化により、脆弱なパスワードに関連するリスクが大幅に低減します。
- 強力なパスワードの自動生成:ランダムで長く、複雑なパスワードが自動的に生成され使用されます。
- パスワード強度の監視:既存のパスワードの強度が自動的に評価され、弱いパスワードが特定されます。
- 定期的な更新の促進:パスワード更新の必要性を自動的に通知し、更新プロセスを簡素化します。
- パスワードの使い回し防止:各サービスごとに一意のパスワードが使用されるため、使い回しによるリスクが排除されます。
強力なパスワードの使用は、不正アクセスに対する最も基本的かつ効果的な防御策の1つです。
情報漏洩を防げる
機密情報の安全な管理によりデータ漏洩リスクが低減します。
- 暗号化された保存:全ての情報がAES 256ビット暗号化で保護され、漏洩リスクが最小化されます。
- 安全な共有メカニズム:メールやチャットでのパスワード共有が不要になり、情報漏洩経路が減少します。
- アクセスログの自動記録:誰がいつどの情報にアクセスしたかが記録され、異常なアクティビティーを検出可能です。
- 漏洩検知機能:1PasswordのWatchtower機能により、外部のデータ漏洩でパスワードが漏れた場合に自動通知されます。
これらの機能により、意図しないデータ漏洩のリスクを大幅に低減することができます。
不正アクセスを防げる
アクセス管理の自動化により、不正アクセスのリスクが低減します。
- 権限の自動管理:ユーザーの役割変更や退職時に適切なアクセス権の変更が自動的に反映されます。
- 多要素認証の統合:パスワードに加えて多要素認証を組み合わせることで、セキュリティーレベルが向上します。
- アクセス異常の検知:通常とは異なるアクセスパターンが自動的に検出され、潜在的な脅威を早期に特定できます。
- セッション管理:適切なセッションタイムアウトと自動ログアウト機能により、アクセス期間が制限されます。
これらの機能により、内部関係者によるものも含め、不正アクセスのリスクを大幅に低減することができます。
メリット3:従業員の生産性の向上
パスワード管理の自動化は、従業員の日常業務の効率化に直接貢献します。
ログイン時間を短縮できる
自動入力機能により、ログインプロセスが大幅に効率化されます。
- ワンクリックログイン:保存されたウェブサイトには、ワンクリックでログインできます。
- 自動フォーム入力:ユーザー名、パスワード、その他の認証情報が自動的に入力されます。
- 複数デバイスでの同期:デスクトップでもモバイルでも同じパスワードに簡単にアクセスできます。
- アプリケーション統合:ウェブサイトだけでなく、デスクトップアプリケーションでもパスワード自動入力が可能です。
これらの機能により、1日あたり数十回のログインプロセスが数秒に短縮され、年間では大きな時間節約になります。
業務を効率化できる
パスワード管理を超えた効率化が実現します。
- 安全なメモの共有:パスワード以外にも、チームで共有すべき機密情報を安全に管理できます。
- ワークフローの自動化:繰り返しのログインプロセスや認証ステップが自動化されます。
- シームレスなコラボレーション:チーム間でのアカウント情報共有が安全かつ効率的に行えます。
- 個人と仕事のセキュアな分離:プライベートと業務用のパスワードを分離して管理できます。
これらの機能により、日常業務のフローがスムーズになり、従業員はより重要なタスクに集中できるようになります。
導入時の注意点とベストプラクティス
1Password Businessの導入を成功させるためには、計画的なアプローチと明確なプロセスが重要です。ここでは、導入時の注意点とベストプラクティスについて詳しく解説します。

導入前の準備
効果的な導入のためには、事前の準備が不可欠です。
- 現状を分析する
- 現在のパスワード管理方法とその問題点の棚卸し
- セキュリティーインシデントの履歴と原因の分析
- 部門ごとのニーズの特定(開発チーム、営業、経理など)
- ステークホルダーを巻き込む
- 経営層からの承認と支援の確保
- 各部門の責任者との協議
- セキュリティーチームとの連携
- 目標を設定する
- 明確なKPIの設定(ヘルプデスク問い合わせ削減率など)
- 短期・中期・長期の目標を区別
- 予算と人的リソースの確保
- パイロットユーザーを選定する
- ITリテラシーの高いユーザーグループを特定
- 各部門から代表者を選出
- フィードバックを積極的に提供できるメンバーの選定
しっかりとした準備により、導入プロセスの効率と成功率が大幅に向上します。
導入の進め方
段階的かつ計画的な導入アプローチが重要です。
- 導入のフェーズ分け
- フェーズ1:IT部門など技術に詳しい部門から開始
- フェーズ2:事務部門など標準的なITスキルを持つ部門へ展開
- フェーズ3:全社展開
- 教育とトレーニング
- 役割別トレーニング資料の作成(一般ユーザー向け、管理者向け)
- ハンズオンセッションの実施
- オンデマンド学習リソースの提供
- サポート体制の構築
- 社内ヘルプデスクの教育
- FAQ・トラブルシューティングガイドの作成
- エスカレーションプロセスの確立
- 移行プロセス
- 既存のパスワード管理システムからのデータ移行計画
- レガシーシステムの段階的廃止タイムライン
- バックアップと復旧計画の策定
段階的な導入により、問題を早期に発見して対処し、スムーズな全社導入を実現できます。
導入後の運用について
継続的な運用と改善が長期的な成功のカギです。
- モニタリングと評価
- 利用状況のダッシュボードによる可視化
- 定期的な監査とコンプライアンスチェック
- ユーザーフィードバックの収集と分析
- 継続的な教育
- 新入社員向けオンボーディングプログラムへの組み込み
- 定期的な啓発活動とセキュリティー意識向上キャンペーン
- 機能更新時のトレーニング実施
- ポリシーの見直しと更新
- パスワードポリシーの定期的な見直し
- 新たな脅威や規制に応じた設定の調整
- ベストプラクティスの継続的な適用
- インシデント対応計画
- マスターパスワード紛失時の対応手順
- セキュリティー侵害発生時の対応プロセス
- 緊急時のアクセス復旧手順
適切な運用体制により、長期的な価値を最大化し、セキュリティーリスクを最小限に抑えることができます。
導入のヒント
1Passwordの社内導入につまずかないために、実際の導入例でよく見る工夫をいくつか紹介します。
- 経営層の理解を得る
組織全体の取り組みとして推進しやすくするには、エグゼクティブレベルの理解が必要です。セキュリティー強化と業務効率化の両面からのメリットを説明しましょう。
- パスワード管理文化の醸成
セキュリティーを「面倒なもの」から「簡単かつ重要なもの」へと認識を変革できるかも重要ポイントです。社内の効果的な事例の共有や、表彰プログラムの実施など、モチベーションを上げる工夫を取り入れつつ、意識改革を目指すといいでしょう。
- 既存ワークフローとの統合
従業員の入社/退職プロセスに、1Passwordでの管理を組み込んでください。プロジェクト開始/終了時の情報管理プロセスとの連携も図れるとなお効果的です。
- 段階的な機能展開
1Passwordの基本機能から始めて、使いやすさの理解を広めてパスワード管理の抵抗感をなくした上で、徐々に高度な機能を導入するなど、ユーザーの習熟度に合わせた機能の拡張を心がけるといいでしょう。
1Password Business導入の目的と効果の正しい理解を促進して、社内に浸透しやすい状況を作り、スムーズな展開・定着を目指してください。組織全体のセキュリティー文化の向上は、スタートが肝心です。あせらずステップを踏んでいくことをおすすめします。
まとめ:1Password Businessでスマートなパスワード管理を実現
1Password Businessによるパスワード管理の自動化は、企業のセキュリティーと業務効率を同時に向上させる強力なソリューションです。
自動化のメリットまとめ
1Password Businessによるパスワード管理の自動化は、企業に多くの具体的なメリットをもたらします。これまで解説してきた主なメリットを以下にまとめます。
- セキュリティーの強化
- 強力な一意のパスワードの使用促進
- フィッシング攻撃からの保護
- データ漏洩リスクの低減
- 退職者のアクセス権限の迅速な取り消し
- 多要素認証の統合によるセキュリティーレベルの向上
- IT部門の負担軽減
- パスワードリセット対応の大幅削減
- アカウント管理業務の効率化
- セキュリティーインシデント対応の簡素化
- ユーザーの自立的なパスワード管理の促進
- コンプライアンス対応の容易化
- 従業員の生産性向上
- ログイン時間の短縮(年間で数十〜数百時間の節約)
- パスワード忘れによる業務中断の減少
- 複数デバイスでのシームレスなアクセス
- チーム間の安全な情報共有の実現
- ストレスの少ない認証体験
- コスト削減効果
- IT人件費の削減(ヘルプデスク対応時間の減少)
- セキュリティーインシデントによる損失の回避
- 従業員の生産性損失の軽減
- シャドーITの減少によるリスク管理コストの低減
- スケーラブルなユーザー管理による導入・運用コストの最適化
パスワード管理は、企業のセキュリティーインフラの重要な基盤です。1Password Businessによる自動化を通じて、従来の課題を解決し、より強固で効率的なセキュリティー体制を構築することが可能になります。多くの企業が既にこの変革を実現し、IT部門の業務効率化とセキュリティーレベルの向上を同時に達成しています。
今こそ、パスワード管理の個人任せの状態から脱却し、組織全体で統合されたアプローチへと移行する時です。1Password Businessを活用することで、IT部門はパスワードの問題対応に時間を費やすのではなく、より戦略的な業務に集中することができるようになります。
セキュリティーは組織全体の責任ですが、適切なツールと自動化によって、その実現を大幅に簡素化することができます。1Password Businessは、その第一歩となる最適なソリューションです。1Password導入のプランニングや最適なプランの提案など、お気軽にお問い合わせください。